初めてだらけの人種差別問題 その①

生活

前回、社会問題に頭がくたくたと言ったけど、
別に問題提起が嫌とか誰が悪いとかでは決してありませんのでそこんとこよろしくね。
発信してもらえることで知ることができてよかった事が本当にたくさんあります。
賛成か反対かは別として、自分じゃ思いつかなかった意見を目にして「なるほどなぁ」と思うこともしょっちゅうある。

人種差別問題について私がここで語るのはあまりにも不勉強なので、
あくまで身近に起こった出来事と目にした話を忘れないうちに書き留めておきます。
ちょっと長くなるかも。

事件のニュースを目にした時に、正直ここまで事が大きくなるとは全く予想していなかった。
少しずつ経済活動が再開してきたとはいえ、未だコロナは猛威を振るってパンデミック中。
それに前回同じような問題が起きた時(大きな話題になった時)私は日本にいて、
ここまで大規模なデモが行われたという印象がなかったからだと思う。

各地で起こっているデモや暴動の映像を見ても、
まだ遠い出来事のようで
「きっと黒人が多いエリアなんだろうな」
「またコロナの感染者が増えてしまうんだろうか…」
と一歩引いてみてしまった。

だから、その暴動然とした中にまさかシアトルがあった時は衝撃でした。
いつもお買い物に行くノードストロームの前でパトカーが燃えてるし、
警察車両から銃が二丁盗まれてしかも一丁は見つかっていないという。
(後に発見された)
ガソリンに引火したらしく人工の火と分かる黒い煙がゴウゴウとあたりを包んで、
それをここ最近では見なかったような人数が至近距離でうごめいていた。
うごめいていたって失礼な表現だけど、どんな状況か誰も分かっていない混乱状況の中で人波が広がったり寄ったりする様子はまさにそんな感じ。

2年間このエリアに住んでいて私が抱いているシアトル周辺の人々の印象は、
親切で教養平均値が高くて差別に対する問題意識が強い。
そして圧倒的に白人が多い。

(シアトル以外の土地には観光くらいしか行ったことないし、
この土地で関わる人も限られてるから偏った印象かもだけどね。)

暴徒?パトカーに火をつけて??お店を荒らしてる??
こんなことが身近で起こるとは信じがたかった。
比較的治安がいいエリアだと言われていてもやっぱりここはアメリカなのか…と怖くなった。
聞いたところによると、平和的に抗議している人たちに暴徒化することを目的としたグループが混ざってこんな混乱状況になってしまったそうで。

火事場泥棒ってやつ!どこにでも悪い奴はいるもんだな!

私が好きなニューヨーク在住の方の日常漫画にも同じような様子が描かれていましたのでこちらも是非。
ニューヨークで考え中 近藤聡乃
今まで見たどんな映えーなニューヨーカーのブログやインスタよりも「ニューヨークで暮らしてみたいかも」と思う素敵なまんが。

話を戻しまして混乱する前に平和的に抗議しているシアトルのダウンタウンの様子は、
理性的で攻撃的な様子は無く私がいつも知っているシアトルの人たち。
間違っていることにちゃんと声を上げなければ!と行動を起こしてる人たちだった。

荒れ狂うシアトルダウンタウンの抗議デモの数ブロック先では平和的なデモが行われていた模様。
一つを見て全体を判断しちゃだめね。

そしてその日から連日注意喚起のメールが日本領事館から届く。
シアトルだけでなく郊外も含め夜間外出禁止令が数日続いた。
たまに遊びに行くインターナショナルディストリクトあたりのお店もぐちゃぐちゃに荒され、
商店の前には自衛の為に銃を持っている人が立っていたらしい。
後にさすがにそれは控えて、となったみたいだけど。
そしてシアトルの中心地だけでなく、郊外のベルビューにも暴動の被害が出たとチラッと聞いた。

キャピトル・ヒルが抗議の中心になり、CHOPという自治区ができて
(それは現実的に継続できるのか、するつもりがあるのか私にはよくわからん)
連日そのあたりの様子がTwitterで流れてきています。
両親や友達から「大丈夫なのか?」「家からなるべく出ないようにね!」と続々連絡が来たから、日本でもニュースになっているようですね。

ちなみにキャピトルヒルは普段は代官山みたいなおしゃれ地区。
そりゃ治安がいいかと言われたら元々そこまですごく良いわけじゃないけど、
友達と行ったお気に入りのおしゃれカフェやアイスクリーム屋さんがあって、
小さな個人のおしゃれなお店があちこちにあったり
道行く人は流行りの格好というより自分のおしゃれを楽しんでる人たちが多い(私のイメージ)

お気に入りのドーナツが美味しいおしゃれカフェ

私は日本語情報サイトのジャングルシティで主に一連の情報を集めているので、(あとはシアトルの情報を発信している地元の方のインスタとか)
リアルタイムで状況を知りたい方はそちらをチェックしてみてください。
私が見たところによると警察か抗議の人たちに催涙弾を使って非難が高まっているとか車が突っ込んできて男が銃を発砲したとか、
知っている街とは思えない話が聞こえてくるときもあれば、

暴徒に荒された街を翌日にはたくさんのボランティアが集まってきれいにしたとか、
屋外スクリーンを設置して皆で黒人差別に関するドキュメンタリーを鑑賞したとか、
道路を黒人アーティストの方がペイントしたとかシアトルらしさを感じるところもある。

あと抗議のデモが始まると同時に、食べ物やマスクや消毒など支援物資がわんさか寄せられたのはすごいなって思った。
写真で見たところその物資の中に牛乳があって(もちろん常温で置かれてる)「自宅の冷蔵庫の中の物をとりあえずなんでも持ってきたのか…?」と思ったら、催涙弾対策だって!
なにそれアメリカでは一般常識なの?ライフハック??
いつ役に立つか分からないけれどいろいろと勉強になります。

シアトルほどの規模では全然ないけど、私がいる街でも抗議の行進をしているのが自宅のベランダからチラッと見えました。
人数はそんなに多くなかったけど。
また別の日には家の前の通りで叫び声をあげる黒人男性が警察官に何か説得されていて、
ちょっとした騒ぎになっていた。
あまり呂律が回っていないような、何て叫んでるかははっきりしなかったけど”ジョージ・フロイド”とだけは聞き取れた。
少し離れたところでずっと録画している人もいるし、何事かと窓から覗いている人もたくさんいるし警察官はやりにくかっただろうな。
どんどん応援が集まって(なぜか小さい消防車まで)最終的には警察8人がかりで対応していた。
警察官は男性の体には極力触れないように、じっと男性の話を聞いて、途中から黒人警察官が説得してたかな(恐らく黒人対応のためにわざわざ呼ばれた)

その男性は急に道に倒れこんでしまい、最終的には警察官がパトカーに乗せて行ったけど、そもそもの発端はなんだったんだろう。

たぶんその②に続きます。

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