前回に続き私が公立のカレッジのESLではどんな授業をしているのかについてです。
前回の内容についてはこちら
たまたま準備クラスが終わった次にとったクラスはかなり先生のアレンジがきいた(?)クラスでしたが、私はとっても楽しく受けられました。
で、その次にとったクラスはRWSLをバランスよく受けられるというもの。多分、英語を勉強する中で最もベーシックな授業だと思います。
基本情報はこんな感じ。
・ リーディング・ライティング・スピーキング・リスニングをバランスよく学ぶ
・対象者:レベル5
・ 2時間×週5で1クオーター(約3か月) +宿題
・購入必須なのはテキスト1冊とリーディング用の本1冊の計2冊
購入必要なテキストは2冊。(英語学習用のテキストとペーパーバックの小説)
テキストについては後程。
①初日
基本は前回のクラスとあまり変わらないのでそちらを参考に。違う事と言えば今回はテキストの購入が必要だったのでその説明。
②文法の間違い探し
その時によってあったりなかったりするんだけど、紙っ切れに短い文章が書かれていてその中から文法の間違いを10個前後探すというもの。
自分で探したり、ペアの人と一緒に探したり。
ちなみにペアの人は毎回違う人になるように先生が指定してくれたから、取り残されることはなかった。
③文法
一番最初の授業は文法用語について。接続詞とか形容詞とか英語で言われても分かんねー!って思ってたけど、ちゃーんと教えてくれました!(オンラインでの宿題でも何度も練習できた)
そしてその後はピリオドやカンマのルール、接続詞や仮定法や助動詞や過去完了やいわゆる普通の文法について。
先生の英語ってちゃんとわかるから不思議。ちゃんと英語わかるみたいな錯覚を覚えるんだけど、教室から一歩出ると普通にまた街中の英語はわからんwってなるから不思議。。。
分からない事とか、日本なら中1レベルの質問もみんな少しでも疑問があればバンバン聞いています。スピーキングの練習にもなるし、バンバン発言して大丈夫。(まぁ私もそんな発言する方じゃないけど)
質問がうまく組み立てられなくても、先生が「その質問はこういう意味?」とかく汲み取って整理してくれるから、「そう言えば良かったのね!」ていう気付きもありました。
文法の説明の後は大体練習問題。ペアの人と一緒にやって!と言われるから、一人で黙々とやる時間はあまりないかなぁ。
ペアと会話できないーと思ってたけど、「I think this…」とか、もっと短く「This」「Here」で指差しとかでも全然成立しちゃう。もうちょっと慣れてくると「I think you’re right」とか言ったり。
レベル分けしてるからクラスメイトにすごく実力に差があるわけではないけど、やっぱり話すのが上手な人とかいる。そういう人とペアになったら、何て言ってるかな?とか参考にしてちょっとずつ長く話せるようになりました。ほんとにちょっとだけどね笑
そのあとは色んな方法で習った文法を繰り返し繰り返し練習します。
④リーディング
全員購入しないといけないテキスト「LONGMAN ACADEMIC READING SERIES」に沿って、1ページ程度の文章を読んだり出てきた単語について使い方を習ったりテキスト内の問題を解いたり。
私は最初に読んだこのテキストの文章(1ページ程度)が医療を扱うもので、出てくる単語はわからないし結構難しく感じて最初凹んだ。。。
でも分かる単語でばかり文章読んでてもしょうがないもんね。
そもそもこのレベルの単語を全て理解してないことを前提としてる、というか分かってたらやる必要ない。
クオーターの後半から「A LONG WALK TO WATER」を少しずつ読み進めていきました。
「A LONG〜」は授業で読んだ本。実話を基にした難民の少年の話。もうねー!悲惨!次から次に困難!でもこれが実話!故に続きが気になって読めちゃう。(ネタバレじゃないけどモデルになった方はTEDトークとかにも出てる。と言うと希望があるでしょ)小学校とかではよく扱われてかなり有名らしい。 pic.twitter.com/g6rjxdTJoo
— toriko (@y_m_fullbocco) September 5, 2019
特別英語学習者向けのテキストではなく、実話をもとにした小説です。ネイティブの小学生が読むレベルくらいかな?
お友達に聞いたところ、授業では人権に関する本を読むことが多いみたいですね。
今まで英語の本なんてほとんど読んでこなかったのにいきなりこの分量!と思ったけど、なんとか読み終わりましたよ。
最初「A LONG〜」を授業で読むって言われた時の絶望感ったら無かったんだけど(こんな長いの読めねー!字ちいさー!チラシですら読めないのに!)先が気になる事と授業という強制的に読まざるを得ない状況wで何とか読了。すると現金なことに自信がついてもっと読も!ってなるw(そして挫折したり🙄)
— toriko (@y_m_fullbocco) September 5, 2019
この文章を先生が音読したり、生徒で順番に読んだり。
そのあと先生が「どういうことが起こった?」「この人物はどういう人だった?」みたいな質問を投げかけてきたり、もっと深いところだと「スーダンについて知ってることは?」「どうして主人公はこの難民キャンプにいられなくなった?」「なぜきれいな水を手に入れるのが難しいの?」といった問いにグループで話し合ったり。
そんな会話できない!と思うんだけど(すぐ弱音をはくw)本の中に使える単語や表現はあるわけだから、そこからうまいこと引っ張り出して自分の意見を言ったりしてた、・・・出来てたらいいんだけど。。。
あとはテキストと同じく、先生がピックアップした単語を英語で説明したりね。
ここまではほぼ毎回あった内容。ここからはその他やったことを。
⑤ライティング
・先生が上げたテーマについてペアの人と3つの段落の文章を作る。
テーマは例えば「テレビゲームは子供にとって悪い?」「自炊と外食はどちらがいい?」とか。
導入・意見・まとめといった基本的な文章の組み立て方を教えてもらったかなぁ。
・名前を伏せて人物の経歴を書いてみる
クラスメイトでもやりましたが著名人の経歴を英作文して、他の人が誰の事かあてるっていうのが結構面白かったです。
⑥スピーキング
スピーキングらしい練習というと、プレゼンくらいかな。
テーマ1回目は「自分にとって大切な人(家族や友人でもいいし、歴史上の人物でも有名人でもいい)」2回目は「特定の職業の紹介」。
両方ともパワーポイントを使ってのプレゼンでした。
こちらのESLはITを使う事にも注力してるので、プレゼンはパワーポイントを使うことが多いです。
パワーポイントの使い方自体は授業中に取り扱わないんだけど、分からない人は先生に聞けば個別に教えてくれます。
他のスピーキングの練習は主にクラスメイトとの会話で練習する感じ。
授業のほとんどの事がペアの人やグループと進めることが多いから。
それにあたり、自分の意見を述べる時の表現、「 I think …/ I believe…」や礼儀正しく反論したり同意したりする表現も教えてもらって徐々に使える表現を増やしていく感じかな。
⑦リスニング
週に1度リスニングの練習。よくやったのは、3~5分程度?の会話を聞いて問いに答える、TEDを見てプリントの問い・穴埋め問題に答えるとかだったかな。
⑧テスト
テストはクオーター中に英作文のテストが2回、全てのクラス・ESLで共通したPCでのマークシート形式のテスト(リーディングとリスニング)がありました。
⑨宿題
その時によって色んな宿題が出されるけど、ほぼ毎回だされた宿題はリーディングで使ったテキスト2冊の中からピックアップされた15個前後の単語の意味を英語で説明し、その単語を使った文を作ってみること。
あとはこれ読んできてね~とか。
プレゼンがある時はその準備の宿題が出ることもあったけど、基本的にはそんなに大変な宿題は出なかったかな。軽いけど毎回なにかしらある感じ。
細かいことは他にも色々とやりましたが、大まかにいうとこんな感じ!
最初は先生の言うことや授業の内容もよく分からないし、クラスメイトも仕事してる人が多いせいか皆ちょっとお疲れだったり忙しそうで結構不安が大きかったです。
授業の時間帯によってかなりクラスメイトの雰囲気も変わるしね。
更に前の授業は英語だけじゃなくて歴史や考え方についても学べたのに比べて、今度のクラスはかなり文法やリーディングといったいかにも英語の勉強という感じで好奇心が刺激されない!とか文句も言っていたけど(すみません。。。)徐々に授業の流れが分かってクラスメイトのキャラが分かるようになると、だいぶ楽になりました。
辛いのは3か月でまた新しいクラスになること。せっかく慣れたと思った頃ですよね。
私は幸い次も同じ時間帯・同じ先生だけど、その更に次のクオーターでは上のレベルに進まないといけないから今からどうなるか心配!
安心要素といえば、ESLの先生は大体ホスピタリティ溢れてる人が多い事。
だから極力こちらの不安を取り除いてくれるし、どんなにへんてこなことを言っても絶対に馬鹿にされることも怪訝な顔をされることも今のところない。(慣れてるんだろうけどw)
あと、私も「全然英語できない!」と思ってるけど、行ってみるとどんなに日本人が英語できないとか言ってても日本の義務教育を受けていれば素地は作られてるんだなと実感しました。
中には難民ビザで来てる人もいるし、そうすると英語の教育を受けてこなかった人もいる。どんなに不安でもESLで死にそうに辛い目にあうことは多分そうそう無いはず…。
こちらの記事の内容はあくまで私のちっちゃな経験の中のことであり参考程度にしかなりませんが、 ESL行こうか迷ってる、でも怖いと思ってる方は小学一年生になった気持ちで一度チャレンジしてみることをおすすめします。
分からないだらけなのは皆一緒!学校側も慣れてるから、分からないポイントを押さえてるし、サポートしてもらう方法はたくさんあります。
特にアメリカに来たばかりで仕事も特にしてない、友達もまだ多くない、という方なんかは「どこにも所属していない」状況から抜けられるのは精神的にも助かる部分が多いんじゃないかなぁ。
コメント
[…] ちなみに普段のESLについての記事はこちらをどうぞESLってなにするの? その①ESLってなにするの? その② […]