英語学習初~中級者向け アメリカでおすすめの本① 伝記もの

英語

英語学習には量が大事!と言われて「ふむふむなるほどな!」って思っても、何を読めばよいものやらというのはなかなか難しい問題。

児童文学ならとっつきやすく、子供向けだし分かりやすいかな?と思っても、これが意外と難しい。
日本でも小学生くらいになるともう基本的な会話や文章が読めるように、
英語もいかに子供向けといっても英語学習初~中級者くらいだと全然読めなくてびっくりする方も多いと思います。
ましてや英語の多読に慣れていないならなおさら。
アメリカ在住者の特権で英語の本は図書館にも本屋さんにもたっくさんありますが(そりゃな)あまりの多さに返って迷って適当に手に取って難しくて挫折を繰り返し…。

そこでおすすめなのが伝記ものです。図書館でも借りられます。
きっかけはESLで強制的に読まされた(言い方!)こと。

おすすめする理由としては

①使われる文法が基本的に正しく、語彙も日常的に使われるものが多い。
伝記はファンタジーや小説と違って現実世界を舞台にしてるので、その本の中だけの造語や独特な言い回しが基本的にほとんどありません。
また、近現代以降の人物の伝記であれば使われる語彙は今も日常的に使われるものが多いです。
政治家や公民権運動のリーダーであれば、ニュースの中で見聞きするようなワードも多いので時事ネタや一般常識の単語や背景に関する知識を取得するのにもってこいだと思います。

②アメリカ史を学べる
私は日本史選択だったので、世界史がほんとに分からない。
必須科目で世界史…あった気がするけど、哲学気質のひげもじゃ先生のインパクトと声のトーンしか覚えてない。
ましてやアメリカ史だと?????
でもアメリカに住んでるなら、基本的な歴史と常識レベルの偉人有名人は押さえておきたい。

しかし新しい国とはいえそれでも伝記になるような人物ははたっくさん!
もし誰から手を付けていけばいいか分からなければ、歴史の古い人から順番に現代に向かって読んでいくのがおすすめです。
初代大統領・ワシントンから2代、3代、そしてオバマさんへという具合に。
もちろん、大統領縛りにする必要はありません。
年代だけ意識して読めば主人公の時代背景として、自然にアメリカ史が頭に入るんじゃないでしょうか。

③選びやすい、手に取りやすい
伝記シリーズは色々出ていて、種類・レベルが選びやすい。
しかも大概の図書館には何かしらあるので、手に入りやすい。
「伝記」と絞るだけであの図書館の膨大な書籍の中でも大分絞れるし、一つ自分に合ったシリーズが決まれば、後は芋づる式にシリーズの中で気になる人物をつぶしていけばいいだけ。
本選びの手間が大分省けるのがありがたいところ。

公民権運動の活動家や発明家、医者や看護師や科学者に芸術家とか歌手と伝記になっている人はともかく幅広いです。
何も大統領や活動家に絞る必要はないので、音楽や科学者など興味ある分野の人物の本を手に取ればより楽しめるんじゃないかな。

④時代のイメージが湧きやすい
一冊で学べるアメリカ史!とか日本の本屋さんで立ち読みしたんですけど、
あれ最後まで読める気がまるでしない。
日本史好きだったけど、ひたすら事実が並んでる教科書を読むのは結構苦痛だった。

たぶん、人間は文字による事実の羅列って頭に残りにくいんじゃないかな。
その点伝記って実在した人物の人生、ストーリー、栄光と挫折、連続テレビ小説。
頭に入りやすいし、感情移入もしやすい。
そして挿絵や描写もあるので、イメージが湧きやすいんじゃないでしょうか。
それでも難しい!という方は伝記映画見ちゃうのが手っ取り早いんですけど、もっと絵の多いものを選ぶとか動画や写真を見たりイメージの材料を仕入れると簡単に想像しやすくなると思います。

と、ここまでだらだらと伝記がおすすめの理由を綴ってきましたが、
中でも私がおすすめしたい伝記シリーズはこちらの2シリーズ。
どちらもESLの授業で扱ったものなので、先生おすすめのお墨付きです。

① History Maker Bios

うちの学校の図書館にはこのシリーズがたくさんあります。
アメリカ人を中心に誰でも知ってるような有名人から日本人には馴染みがあまりないマイナーめ(失礼!)な人物まで幅広くカバーしています。

各ページに挿絵があって時代の雰囲気をつかむのにちょうどいいし、
文章はそれなりにありますが字が小さすぎずサクサク読めます。
薄い本だけどどんな人物だったのか内容を掴むには十分。
とにかく数を読んで人物のレパートリーを(?)を増やしたいときにお勧めです。

ちなみに以前書いたこちらの記事の授業で使いました。⇒ESLってなにするの? その①

②Who Is/Was ~?

History Maker Biosよりもう少し挿絵が少なめで文章が多い。
でも難易度としては同じくらいだと思います。
こちらの方が図書館や本屋さんでよく見かけるかもしれません。
(ちなみに発行時に主人公が存命ならタイトルはIs、亡くなっている方ならWas)

History Maker Biosより世界各国の偉人を取り扱っています。
私は授業でマララさんの巻を使いました。
アメリカ史に限らずもっと世界中の偉人について学びたい方にはこちらの方がおすすめです。
結構最近の方までカバーしてて、中にはJ・Kローリングさん(ハリポタの作者)もありました。

私はLibbyという図書館の本を電子書籍で借りられるアプリをよく使用していますが、
このシリーズはこのアプリ内でもたくさん取り扱いがあります。

③「〇〇(名前) biography esl」でググる
名前は知ってるけど、何した人かよく知らない。
という人物については「〇〇(名前) biography esl」でググれば簡単に記事が見つかります。
動画とかも出てくるからそっちはリスニングの練習になって良い。
ただレベルや記事の正しさについてはご注意くださいな。

ちなみに私は英語学習者の初~中級の段階でファンタジーはあまりお薦めしません。
私も大好きなんですけどね!ファンタジー!
子供向けにたくさんあるし楽しく読みたい!と言ってファンタジーに手を出すと、
造語や韻を踏んだ言い回しなどが多くて英語学習者には難しいものが多いです。
ロアルド・ダールとかね。
しかもそれが正しい英語なのか、楽しさやリズムを重視した造語なのか判断もできません。
ハリー・ポッターが難しい理由の一つにもそれがあると思います。
もちろん好きなもので楽しんで学習するのが一番だけど、日常的に使われる語彙を増やしたいのに魔法界の語彙増えてもね、という場合は手っ取り早く人間界を舞台にしたものの方がいいでしょう。
あとネイティブならピンとくる造語も日本人にはなかなか難しいということも。
例えば日本人なら「ピカチュー」と聞いていて「ピカ⇒光とか雷」「チュー⇒ネズミ」ってパッと思い浮かぶけど、それは私たちが長年培ってきた感覚に依るところが大きいように、英語ネイティブにはパッと分かる事にいちいち躓いてしまう。
とか言いつつ私もハリポタ大好きだから原書もちょっとずつ手を出してるんだけど。
あくまで好きだから空いた時間にね。多読とか英語学習の中心には据えてない。

思い起こせば渡米当初しぶしぶ英語の本を読もう、と思った時の事。
そもそも英語に自信がないから、えっちらおっちら読んだところで自分の理解が合ってるのかめちゃくちゃ不安だから日本語訳付きがめちゃくちゃほしかった。
でもそんな対訳つきのものはなかなか限られる。(日本でならまだしもアメリカにいればなおさら)

私の場合、こういった本をESLの課題で出されてて自分の理解が合ってるか不安でも分からなくても、ともかく分からないところは飛ばしてでも最後まで読み進めないといけなかった。
んでそれを繰り返してたら何となく読めるようになりました。
ここでいう読めるようになった、というのはちゃんと理解できるようになったという意味じゃなくて、分からなくてもともかく読み進めれれるようになったという意味ねw

偉そうに長々と語りましたが、私もまだ勉強中で分からないところもたっくさん。
でも今回紹介したこの2シリーズはESLの先生がリーディング教材にしてるだけあって、手に取りやすく内容も充実しているので細々と完読していっています。
この記事が同じく本迷子になっていた方のお役に立てば幸いです。

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